- 2009年7月 5日 00:06
- 陶芸
作品集には載せていない最初に作った粉青沙器のぐい呑みです。
「粉青沙器」とは「粉粧灰青沙器(ふんしょうかいせいさき)」の略語で、李朝時代の15~16世紀にかけて作られた、『白化粧を施した上に青磁釉を掛けた陶器』を意味します。
なかなか、思うようにできなかったのですが、
最初に、これができたときはとても嬉しかった想い出があります。
それ以降、調合を変えていろいろ作ってみました。
作品集でも青唐津に次いでたくさん掲載しています。
粉青沙器とは灰色の胎土の上に白土を用いてさまざまな装飾を加えた陶器の総称で、わが国でいう三島、刷毛目に当たります。
刷毛を用いて白土を全面に塗り、そこに自由闊達な筆づかいで鉄絵文様を描いた一群は、韓国の忠清南道にある産地の名をとって俗に鶏龍山と呼ばれています。
日用の器として量産されたものであり、民衆の飾り気のない心情が投影されています。
赤い土の上に白化粧を施して、その上に土灰釉を掛けて還元焼成しています。
生地のままで施釉していくので、毎回違った表情になります。
それが陶芸のおもしろさだと思いますね。
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